美容シザーのヒットポイントが埋まっちゃった!一流職人の修理テクニックをご紹介!
今回は美容シザーのヒットポイントのお話。
実はヒットポイントが埋まったまま作業をしてしまうとシザーの歪みの原因になってしまいます。
そのままの状態で使用していると、刃先やら反りやら全部が全部と言っていいほど歪んでいます。
しかしながらこれは決して珍しい事ではないのでご安心ください!
重大な修理が必要になる前に日頃のメンテナンスをしっかりする事で最高の状態でシザーを維持する事ができます。
刃物のプロフェッショナルである「研ぎ師」であるわたくしがヒットポイントの簡単な取り出し方やメンテナンス方法を伝授いたします。
ヒットポイントが埋まってしまう理由・原因
シザーは美容師の相棒であり毎日使用するものです。
そのためヒットポイントが埋まってしまう理由・原因を端的にお教えすると「経年劣化」と考えてもらえれば良いかと思います。
毎日の業務中、不可がかかりやすい場所であると同時に材質がゴムのため時間経過によりゴムが次第に硬質化、そして圧によってどんどん奥へと入ってしまい、最終的に取り出せない!
なんて問題が発生してしまうのです!
原因が分かったところでプロがどう直していくのかをお伝えしていこうと思います。
東京、吉祥寺に店を構え、研ぎ師として数多くのシザーを修理してきた職人である私がどのようにヒットポイントが埋まったシザーを直すのか、その手順をご覧ください。
ヒットポイント修理【作業手順】
修理の作業は大きくわけて4つあります。
ヒットポイントの取り出し、穴埋め、新たなネジ穴の作成、そして調整です。
ひとつひとつ紹介していこうと思います。
1.詰まったヒットポイントを取り出す
詰まってしまったヒットポイントは専用の工具を用いて取り出す必要があります。
その際、なるべく穴を広げない事が大切です。
ジャパンポリッシュの職人は仮に穴が広がってしまった場合も修正する職人技術があるので問題ありませんがもしご自身でやってみようと考えている場合はお気をつけください!
2.鋼材を流して穴を埋める
ヒットポイントが埋まっていく過程でネジ山が潰れてしまっているので、鋼材を流し込み穴を埋めていきます。
鋼材が固まるまで約半日かかるので、この間に他の溜まった仕事をしたりティーブレイクを挟むと良いかと思います。
3.新しくネジ穴を作成
鋼材が固まったら専用の道具で新しくネジ穴を作っていきます。
ご自身で修理をしようにも鋼材を流し込んだり、ネジ穴を空けたりしなければならないので、ご家庭で修理するには中々ハードルが高いかもしれませんが挑戦してみると面白いと思います。
4.反りや研ぎなど、バランスを見ながら微調整
日頃シザーにかかっている負荷などで反りが出ていたり歪みが出ている事が多いので微調整を行っていきます。
ミリ単位の作業になり、職人技術の見せ所でもあります!
お客様の好みに応じた調整を行いようやく完成!となります!
まとめ
たかがヒットポイント、されどヒットポイント。
埋まってしまうと中々ご自身での修理は難しいかと思います。
日頃のメンテナンスを怠ると、費用が掛かるだけでは無く、大事な仕事にも影響が出ます!
メンテナンスは怠らない様にしましょうd(^_^o)
サイトリニューアルのお知らせ
JAPAN POLISHはより一層お客様が使いやすいよう、ホームページをリニューアルさせて頂きました。
包丁・シザーのメンテナンス方法や、刃物にまつわる情報を随時更新して参りますのでよろしくお願い致します。